「幼い頃の夢」 坂本 隆文

 

 

私は、もともと父親がデザイナーという仕事の草分けで、商業美術という分野のころから日常見てきた関係でデザインの分野には抵抗なく入ってきたようなところがあります。
印刷に関しても父の知り合いである町の印刷屋さんで、学生時代アルバイトをしたりして子供ながらに紙の扱い方やインクの調整、裁断などグラフィックなるものを身近で感じてきました。
当時、新聞のチラシやポスター、グラビア印刷された美しい作品を見て自分自身もこのような仕事に就いて印刷される元の原稿を作ってみたいと思うようになりました。

何をするにもまずは、基礎!そこで県内にある文化芸術リーディングハイスクールである

高校の芸術科の美術専攻に進学しました。
ここでデッサンから始まりあらゆる美術系芸術分野の基礎を教わり、県外の芸術系の大学でデザインを専攻しました。D81-067が学籍番号だったと記憶しておりますので、1981年の入学ですから38年の前のことになります。
そこから本格的にデザインの道に入ったのですが都会で就職し、紆余曲折あり三十代後半でUターンして帰ってきました。

そこで地元の企業に就職したこと、ここが、私にとって一番の転機になりました。
そこで今までの経験を活かし製品の企画・PR・国内外での展示会などの担当をし、当時の最新ニューメディアDVD推進委員としての世界に係わる大手企業とRDVDC(記録型DVD会議)グループの一員として世界中にこれらの普及活動に携わりました。
その時の経験で大規模展示会の企画・設営・運営などが大きく身についたと思います。
その後これら過去のすべての経験をもとに地元で実績が一番のイベント会社である現在の私が在籍している株式会社アイデルに入社することとなりました。
この会社はまさに、創業者がもともと看板屋さんでインクジェットプリンターの普及にともない、看板などの屋外広告に加え、店舗の内外装やイベント業務を一代で築き、今は地元新聞社の子会社として主にイベントを中心に県内はもとより都市圏へも事業の範囲を伸ばしております。

常にクライアントの皆さまが夢を抱き行うイベントで使用されるサイン・ポスター・DM・パンフレット・チラシ等の製作は、いかに表現したいことや作りたいことを聞き出すか、心を込めて提案し、多くの資金を製作料としていただいているにもかかわらず、私どもに涙ながらに「今回のイベントはやって良かった」「本当にこの広告をして良かった」「またやりたいから相談にのってほしい」と言っていただいたときは、まるで夢のようです。今は役員をして全員の社員のみんなに指導できる立場なので、お客様からこのような声を頂けるよう目配り・気配り・心配りで業務にあたるよう話しています。
ですので「幼い頃の夢」私のなりたかったものに今あるのかな~と思います。これからの人生もイベントを通して皆さま方に喜んでいただけるようなサインデザインを作っていきたいと思います。

 

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