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公益社団法人日本サインデザイン協会(SDA)

日本サインデザイン協会

公益社団法人日本サインデザイン協会(SDA)は
1965年の発足以来サインデザインの向上と普及を目指し
幅広い活動を続けています。

日本サインデザイン大賞2018
2018サインデザイン大賞 / 道の駅 川場田園プラザ サインリニューアル計画 /(株)KMD:宮崎桂

SDA Award 2018道の駅 川場田園プラザ(株)KMD:宮崎桂

関西地区 髙見 徹

株式会社イサム工芸社 代表取締役

一般社団法人近畿屋外広告美術組合連合会 会長

アジア広告連合会 2018年度会長

関西地区_高見氏

 

 最近、屋外広告物の事故の報道が流れることが良くあると感じている方も多くいらっしゃるかと思います。実際、所有者等により適切に維持管理されていない屋外広告物が全国各地で見受けられ、その先例が平成27年2月15日に発生した札幌の屋外広告物の落下事故により当時21歳の女性が意識不明の重体となったことはご存知の方も多いかと思います。これは業界のみならず行政にも激震がはしりました。従来であれば台風や強風の影響で屋外広告物が破損し飛んでいく様子が報道等で流され、風物詩的な報道内容でありましたが、この事故をきっかけに単に風の影響だけではなく、不安全な屋外広告物においては、経年による劣化で適切な強度が確保されていない状況があきらかとなってきました。屋外広告物の申請が出ているものは、継続申請時に点検を行うことになっていますが、点検方法がおおむね遠望目視による点検であり、現況の状態の把握が十分に確認できない内容の点検結果報告の方法でありました。

高度成長期やバブル景気を経て数十年放置された屋外広告物も数多く見られ、ビルの所有者や掲出をしている占有者の維持管理に関する意識も低く、また屋外広告物の申請が不要な物件や申請が必要である物件でも申請を出されていなものがあり、こういったものが放置状態にあります。

このような状況を踏まえ、屋外広告物の所有者等が当該屋外広告物の安全性の確保を徹底するため、適切に点検等を行うことを明確化し、屋外広告物の安全を確保するため、国土交通省は、「屋外広告物条例ガイドライン(案)」を平成28年4月28日に改正しました。

改正内容として3つの大きな点があげられます。

①  屋外広告物の所有者又は占有者は、当該屋外広告物の補修、除却その他必要な管理を怠らないようにし、良好な状態に保持する責務があることを明記。

→「所有者」「占有者」の責任の所在を明確化。すべての屋外広告物が対象。

②  屋外広告物の所有者又は占有者は、屋外広告士など専門的知識を有する者に、当該屋外広告物の本体、接合部、支持部等の劣化及び損傷の状況を点検させなければならない旨の規定を追加。

→有資格者による点検の実施。屋外広告士や公益認定を受けた点検技能講習修了者等。

③  屋外広告物の所有者又は占有者は、許可更新等の申請を行う場合に(2)の点検結果を都道府県知事に提出しなければならない旨の規定を追加。

→点検報告の義務

今後、景観行政団体で屋外広告物条例を制定している都道府県や市町において独自の条例改正が進むと予想されますが、屋外広告物を安全に維持管理するための3つの点を中心とした変更内容で条例の改正が検討され、施行されることとなります。

 「屋外広告物条例ガイドライン」に関して多くの会員の皆様はご存知の方も多いと思いますが、クライアントに対して長く使用して頂くためにも屋外広告物の維持管理をいかに容易に行える構造や素材を使用するか、サインデザインの要素としていかに取り入れるかが今後重要となってくるのではないでしょうか。

屋外広告物において事故の無い安全安心なまちづくりを、サインに係るみなさまのご理解と取り組みで業界が同じ方向をめざして標準化をはかり、不幸な事故を減らし、無くしていくことが大切だと考えます。

 

参考:国土交通省 http://www.mlit.go.jp/common/001129901.pdf

   (一社)日本屋外広告業団体連合会 屋外広告物点検制度普及のための3アイテム

         http://www.nikkoren.or.jp/katsudo/renkei.html