中部地区 若林 達也

株式会社バイタル
代表取締役

wakabayashi

 

サインデザインに対する私の想い

「サインデザインは利用者・来訪者の利便性の向上を図るために重要であるとともに、その空間や施設をより良く見せるための重要なエレメントでなくてはならない」これが私のサインデザインに対する考え方の基本です。

私の会社は医療福祉に特化した事業展開をしており、毎日医療従事者と接している。その業界では「ホスピタリティ」という言葉が非常に使われている。
ホスピタリティってそもそも何なのか?
ホスリタリティの語源はラテン語のHospics(客人の保護)であり、その後英語のHospital(病院)やHospital(ターミナルケアを行う施設)に発展したそうだ。現在世間に出ているホスピタリティは完全再現されているものは一つもなく、あくまでもわかりやすい形にアウトプットされたものにすぎない。ホスピタリティとはその行動によって対価を求める「サービス」とは根本的に違うものであり、定義がない。あくまでもサービスを提供する側の感情の中に芽生える「思想」なのである。

ではデザインとは何なのか?
「デザイン=絵を描く」ではない。偉大なデザイナーであるチャールズ・イームズ氏は「望む目的を最も良く叶うように、必要な要素を組み立てる創造的な計画である」と語っている。デザインとは目的を探りその目的に向かって進む計画そのものを差し、最終的な形や表現を指すものではないということであり、一連の過程そのものを指すのである。言うなれば「デザイン=思想」であり、言葉は違うが「ホスピタリティ」と相通じるものがあると思っている。

サインデザインは人々が生活していく中でかかわる影響が非常に大きいものであり、またその可能性は計り知れない、じつに素晴らしいものだと私は思っている。

今後もSDAの活動を通じ、諸先輩方々から沢山の事を学ばせて頂き、サインデザインの素晴らしさ、そしてその「思想」を世に発信し続け、今年50周年を迎えたSDAの更なる発展を強く望む一員であり続けたいと思っております。

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