AirForum talk02/talk03 参加レポート

talk02 意匠法改正、talk03 サインデザインの著作権は、サインデザインに関わる者にとって文字通り「ひとごとではない」内容だった。意匠法をうまく利用すればビジネスチャンスを広げられる可能性が生まれるが、事前調査や登録にかかる時間やコストなど、日々時間のない中で仕事を進めるデザイナーの実務に即したものなのかという疑問点も浮かび上がった。

 

印象的だったのは、「真似ることは悪なのか。デザイナーの頭の中には、世界中のいいものが蓄積されていて、少なからずそれらに影響されながら創作するのでは。」というGKデザイン機構・山田晃三氏のコメントだ。事業者とデザイナーの立ち位置の違いを明確にした氏の見解のおかげで、もやもやしたものを吹っ切ることができた。

 

著作権に関しては、デザイナーが犯しがちな数々の事例や、なぜやってはいけないのか、理由の解説があり、失敗を回避するノウハウが語られた。

 

法を積極的に活用するのか、法に裁かれないように用心深く進めるのか、何れにしても、これからは法律との距離を縮めなければいけないと認識させられたフォーラムであった。と同時に、サインデザイナーとは、創作することの喜びと、それが世の中の役に立つ幸せを感じることができる職業なのだと改めて思えることができた。次回のフォーラムが待ち遠しい。

 

株式会社マイサ 加藤美香(九州地区)

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