堀田誠

だるまの言の葉 みんなのエッセイ
堀田誠

Makoto Hotta
スタッフナインハット株式会社
関東地区

私の夢

スタッフナインハットの堀田と申します。入会を認めて頂いてから35年、積極的に協会活動に参加せず、時折総会に出るダメ会員です。私はデザイン少々の製作会社を営んでおります。2年前に社長を息子に譲り、午後早々に退社する毎日を過ごしています。

 

デザイナーの立場、製作施工会社の立場を感じながら、40数年仕事をして参りました。意識していた事は、設計・デザイナーさんの立場と我々製作施工会社の折り合いをどうするかでした。施工可能にする為に、デザインのコンセプトを如何に表現するか、素材を何にするか、ディテールはこうしようと楽しく打ち合わせして参りました。

 

予算・工期の制約、メンテナンス・構造計算上の制約など、課題克服の為、考え方のぶつけ合いをして参りました。又、課題・問題が大きすぎて、高い壁に行く手を塞がれる事もありましたが、「乗り越える為の梯子を創っているのだ」との思いを心の片隅に持ち、仕事をして参りました。

 

少し大風呂敷な私の夢をお聞きください。

今後の開発・施設の計画を考えますに、機能的サインから環境演出的サインの重要性が増してゆき、課題も益々大きくなると考える上で、両方の立場の方が加入する当協会の活躍の場が大いに増すと考えます。技術委員会の様な組織を立ち上げては、とも思います。大阪・道頓堀のビル火災では、外壁サインが可燃物で、結果的に延焼の手助けをしてしまった事例もあり、素材の知識を深めることで、社会的責任を果たせると考えます。

 

GDPと設計・デザインの話を少し。

高度経済成長期の建設投資はGDP比20%くらい、建設業就業者数は1997年のピーク時685万人でしたが、現在はピークの70%弱、477万人で、GDP比も10~12%程度です。注目したいのはその内設計・デザイン費がどの位かです。残念なのですが日本の場合、施工の一部と考えられている事です。設計・デザイン費が独立した価値として社会的に制度的に認められる様にしていければと考えています。建築工事の「5%」を設計・デザイン費と認めれば、2024年のGDP600兆円の10%である60兆円の建設投資から、3兆円が設計・デザイン業界の収入になります。少し乱暴な言い方ですが、社会から価値を認められなければ、「5%」と叫んでも聞く耳を持たれないでしょう。

 

多くの方がお考えだと思いますが、60周年を、サインデザインの価値を広められる場になればと考えます。皆様、新たな価値創造に向け力強く進んで参りましょう。