Yoshiko Chiba
有限会社ビーンズデザイン
北海道地区
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以前、私は他のデザイン団体に所属していた。現在、六耀社から発刊されている「年鑑日本の空間デザイン」は、当時「年鑑日本のディスプレイ・商空間デザイン」(通称・ディスプレイ年鑑)という名称で、年鑑に自分の仕事(残念ながらSDA賞ではないが)が掲載されることが嬉しくて毎年せっせと応募していたことを思い出す。その頃、SDA賞は、目次に「SIGN サイン部門」とざっくりとしたカテゴリーで掲載されていて、ページ数もそう多くなかったように記憶している。
しばらく空間デザインから離れていたが、また空間に関わるようになり久しぶりに「年鑑」を見てみたら、なんとサインデザインが多様な領域まで広がりを持ち、創造性に飛んだ豊かな環境デザインの世界なんだろうと改めて気づかされ驚いた。ページの占める割合もすっかり増えている。
そんな折り、2010年に行われた「八人塾」に初めて参加してみた(経緯は伊藤千織さんの記憶とは若干違う)。サインデザインもあまりやったこともないのに、講義を聴いてなんて面白そうな会なんだろうと誘われるままに入会してしまった。そして、入会して気がついた「なんて濃い人たちの団体なんだろう」と。総会にも可能な限り参加するようにした。総会というより、その後の飲み会に。そうして皆さんの熱いトークに耳を傾けサインデザインへの理解を深めていったように思う。
今、社会環境の変化は凄まじくデジタルの進化も計り知れない。人がイメージする「言の葉」すら時代と共に変化していく。昨今「ディスプレイ」と言えば、人の多くは空間デザインではなくモニター画面をイメージするのだ。「情報」を直感的に受け取るサインもあれば、肌で感じ取るサインもある。ではこの先60年後、「サイン」と聞いて人は何をイメージするのだろうか。それは、社会にとって人にとって心地よい「言の葉」であってほしい。そう思いながらSDAに携わっていきたい。

