銀賞
エモーショナル・スペース・デザイン:渡辺太郎
- 所在地
- 東京都
- ディレクション
- エモーショナル・スペース・デザイン:渡辺太郎
- デザイン
- エモーショナル・スペース・デザイン:渡辺希理子
- 建築設計
- 株式会社久米設計:荒井智康
- 建築設計
- 株式会社久米設計:宮崎智史
- 施工
- 鹿島建設株式会社
- クライアント
- 学校法人藤村学園
- 撮影
- 竹中写真事務所:竹中研二
- 撮影
- 川澄・小林研二写真事務所:船来洋志
- 撮影
- 川澄・小林研二写真事務所:日吉祥太
- 撮影
- 川澄・小林研二写真事務所:三井笑奈
- 撮影
- エモーショナル・スペース・デザイン
受賞コメント
新体操の名門、東京女子体育大学ならではのボールやリボンをイメージした放物線や流線を描くようなダイナミックな動きを床のグラフィックの中に取り込み、学生や利用者たちの目的地への行き先を誘う。
施設内のおおよその場所で体育施設として運動の出来る環境のため、共有部の床は身体に負担の少ないゴム素材を適用し、そこに情報を同じゴム素材で象眼加工で組み込んだ。二カ所あるメンテナンスフロアは通過階のため普段使用されない事を逆に有効活用するよう床と壁に運動を誘発する情報を組み込みトレーニングエリアとして活用する工夫をした。
施設全体がサイン情報による色々な仕掛けでアクティビティを喚起出来ることをコンセプトにプロジェクトは計画された。
審査評
学校では普通、廊下で騒ぐな!と教えられるが、ここは全く逆である。あらゆるところでトレーニング活動を促している。
通常は動線制御のため引かれる廊下の誘導直線が、ここでは動的なパターンで描かれ、共用部の床は運動に適したゴム素材で、表示する情報も同素材の象嵌といった念の入れようである。また6種類もの運動を促すサインを設置することで普段使用しない空間をトレーニング空間に変貌させている。一方でアリーナには視覚的ノイズとなるような無駄なサインは無い。この割り切りが分かりやすい色彩設計とともにスポーツ施設にふさわしい明快な空間を創っている。(横田保生)