第56回日本サインデザイン特別賞

受賞コメント

この度、私共美しい街岡本協議会が日本サインデザイン賞特別賞という素晴らしい賞を賜り、幹事関係者一同、大変光栄に存じております。
弊会は昭和57年の設立以来、40年にわたり景観まちづくりに取り組んできました。
主な活動として、今回ご評価くださった岡本版・屋外広告物ルール&ガイドラインを軸に、新規出店や屋外広告物更新等をされる事業者様に、ルールに適合した広告物の掲出をお願いすべく、前もって意思疎通を図るための「事前協議」の場を設けております。
事前協議では私共地元住民から成る幹事が、単にルール説明を行うだけでなく、まちづくりへの思いをお伝えしています。スムーズにいくケースもあれば難航するケースもあり様々ですが、私共の思いをご理解いただき、素敵な広告物が設置される事でまたやりがいを感じることも多いです。
数値基準等を定めたルールにより誰が審査を行っても同じ判断ができるようになったことは大変良い事です。しかし、まちづくりには、まず土台に「人・人情・地元愛」が不可欠です。
ルール作りに尽力された先代から私共40代中心の幹事に世代交代し、人も街も、そして時代もが目まぐるしく変化している今、これまで以上に、地域の皆様と話をしながらまちづくりに取り組んでいく事が大切だと考えております。
本年9月に設立40周年を迎えるこのタイミングでご評価賜りました事は、今後の私共のまちづくりの大きな励みになります。ありがとうございました。

審査評

1982年に設立された『美しい街岡本協議会』は、そこに住まう住民が屋外広告の独自のルールをつくり、まちづくりに関するアンケート調査、提案、神戸市とのまちづくり協定締結等の活動を展開している。事前協議や『屋外広告物ルール&ガイドライン提出者自己チェックシート』の活用で、住民と行政の連絡を円滑に進め、住民主体型であるからこその運用が店舗側にも理解され、岡本の街づくりに成果を上げてきた。こうした活動の継続によって未来のまちのあり方を問いただし、こうした社会的な意義を全国に広げたいという期待を持って特別賞に選定された。(竹内誠)