銀賞
株式会社6D-K:木住野彰悟
- 所在地
- 埼玉県
- ディレクター
- 株式会社6D-K:木住野彰悟
- デザイナー
- 株式会社6D-K:木住野彰悟
- 建築施工者
- 株式会社八木惣一郎デザイン事務所:八木惣一郎
- 施工者
- 日本サイン株式会社
- クライアント
- my CLINIC
- 撮影
- sinca:藤本伸吾
応募者コメント
埼玉県に新設されたクリニックのVI・サイン計画。地域に根差し、地域の人の健康向上のために、病気ではなくても気軽に立ち寄れる病院というコンセプトを体現する、広い芝生とカフェを併設したオープンな場所。
サイン計画は訪れる人をアテンドするコンシェルジュのような存在なので、ここではオープンで開かれた印象になるようにサインを計画した。
通常のサイン計画では、大きな盤面に文字を表示する構造となっていることが多く、その大きな盤面があることで空間や景色の邪魔をし、設置費用や手間が増えてしまうことがある。そこで1本のパイプがそのまま壁や地面から生え情報となるサイン計画を考えた。
審査評
この一本の金属パイプを曲げただけのサインは、質感・量感共に十分な訴求力を維持しながらも、空間や景色の邪魔をしないという心遣いをよく伝えている。一般に立体文字を単独で自立させたサインでは裏面が逆さ文字になってしまい、サインの表裏両面活用が難しい。複雑でない動線や一文字で表現できる表示情報の単純さという環境があってこそ設置可能なサイン様式だ。その点で作者の選択眼はこのサインと施設の幸運なカップリングを導いた。ただ、広くはない空間に展開される文字や記号の書体に不整理感が残るのは惜しまれる。(横田保生)