嘉麻市庁舎

銀賞

トライプスデザイン:計盛政利

所在地
福岡県
ディレクター
トライプスデザイン:計盛政利
デザイナー
トライプスデザイン:計盛政利
建築設計(ディレクション)
株式会社 久米設計:永野孝之
建築設計
株式会社 久米設計:福田哲也
施工者
株式会社淺沼組
施工者
株式会社 ハダ工芸社
クライアント
嘉麻市
カメラマン
八代写真事務所
カメラマン
株式会社エスエス

応募者コメント

2016年の熊本地震後に計画された嘉麻市庁舎(福岡県・筑豊地方)のサイン計画。安心・安全性の確保とイニシャルコストの縮減を両立した合理的デザインを追求する建築に対し、情報をシンプルにして繰り返すことで正方形平面のシンメトリックな空間にリズムと方向感覚をもたせる計画としました。内装に用いられた地域杉規格材を組み合わせてサイン化したり、床に用いられたゴムチップ材にライン塗装して誘導サインとしたり、また、吸音パネルの可動間仕切りを設えて機能的に空間を分割する窓口サインとするなど、建築設計者と協同して丁寧に計画を進めることで、建築と一体になったシンプルで難しくないサインを実現することができました。関係者の皆さまに感謝いたします。

審査評

市庁舎のサインは、掲出情報の文字数が膨大に多くその整理の為に色によるカテゴライズをする事が有効だが、本計画は色に頼らず情報を絞り込み、適切で明瞭なボリュームにした事が評価に値する。また地産材や吸音パネル等の温かくやさしい材料をダイナミックに多用することによって、コンクリートを主体としたハードな空間を、まるで魔法のように優しく洗練したものに変えている。すべてがさらっと自然に見えて、実は緻密に用意周到計画されたものであり、その表現方法と塩梅は絶妙である。(渡辺太郎)