銀賞/招待審査員賞(小林章賞)(ボーリンネマン賞)
氏デザイン(株):前田 豊
- 所在地
- 岡山県
- 建築設計
- (株)佐藤総合計画
- クリエイティブディレクション
- 中原崇志+谷尾剛史
- 映像
- 土居誠史
- 編集
- 石川 渉
- ディレクター
- 氏デザイン(株)
- デザイナー
- 氏デザイン(株)
- イラスト
- 海道健太
- 施工者
- (株)荒木組
- クライアント
- (株)山陽新聞社
- カメラマン
- 八代哲弥
- 動画撮影
- 土居誠史
応募者コメント
『紙』をテーマにした新聞工場のサイン計画
山陽新聞社の印刷工場の展示・サイン計画です。新聞の印刷から配送までの工程、役割や歴史を楽しく学べるように、イラストをふんだんに用い、分かりやすく表現しています。案内サインには、新聞の形を模した二つ折りのサインを施し、本施設の特徴を象徴的に表しています。また外構には、「工場」を象徴するように、大きくて無骨なサインを展開しています。
審査評
新聞の開いた形をした16面のスクリーンにプロジェクションマッピングで、人が新聞をめくる所作をデジタルで映し出す映像が、人間のアナログさと、近未来の新聞のデジタル化の行き先を暗示しているようで非常に興味深い。およびこのプロジェクトで特筆すべきは、立体紙庫を象徴的に模し来訪者に展示している巨大なオブジェである。、どんな立派な表札にも勝る、まさに山陽新聞社の工場のシンボルであり、サインである。(渡辺太郎)
特別審査員賞 審査評
新聞というメディアの中で日々行なわれている様々な仕事を、デジタル技術を使った画像の集積で効果的に紹介している点が素晴らしい。新聞が扱う膨大な情報量、そして来る日も来る日も発信し続けるという気の遠くなるような時間、そして活字が持つ力、それらすべてを高いクオリティの展示で表現していて圧倒された。この直感的でわかりやすい展示は、いまの若い世代の人たちにも確実に届くことだろう(小林 章)
新聞というメディアは、新しいデジタルの時代から取り残される危機にあります。高齢者は新聞を知っていますが、読んでいるかは疑問です。子供たちはどうでしょう?もしかしたら、紙というものは、将来別の意味を持つかもしれません。この素晴らしいミュージアムでは、その課題に取り組んでいるように感じます。独創的な方法で子供たちを含む全ての人に、紙としての新聞というものを、最新の技術とデジタルを駆使して表現しようとしています。様々な展示方法で、新聞というものを物理的環境で素晴らしく隠喩しています。
大きなロール紙と数字を上手く組み合わせて展示している所も賞賛に値すると思います。また、16のデジタルパネルを使ってのアニメーションの展示はスクープと言って過言ではありません。(ボーリンネマン)