慶應義塾大学病院1号館

銀賞

エモーショナル・スペース・デザイン:渡辺 希理子

コンセプト

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コンセプト

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所在地
東京都
ディレクター
エモーショナル・スペース・デザイン:渡辺 太郎
デザイナー
エモーショナル・スペース・デザイン:渡辺 希理子
デザイナー
エモーショナル・スペース・デザイン:脇崎 拓也
建築設計(ディレクター)
(株)竹中工務店:斎藤 俊一郎
建築設計
(株)竹中工務店:宮本 有祐
建築設計
(株)竹中工務店:近藤 朋也
建築設計
(株)竹中工務店:松田 拓郎
建築設計
(株)竹中工務店:神野 夏子
照明デザイナー
(有)シリウスライティングオフィス:戸恒 浩人
照明デザイナー
(有)シリウスライティングオフィス:遠矢 亜美
施工者
美和ロック(株)
施工者
スタッフナインハット(株)
クライアント
慶應義塾
カメラマン
竹中 研二
カメラマン
エモーショナル・スペース・デザイン

応募者コメント

KEIO FOREST
慶應義塾大学病院は都心にありながら、新宿御苑や神宮外苑などの緑に囲まれた豊かな立地にあり、その施設背景から『慶應フォレスト(慶應義塾の杜)』というデザインコンセプトで計画は進められた。
衛生的観点から緑を持ち込みづらい院内に木々を模したグラフィックパターンや色彩で擬似的な杜を表現し、それを場所性を示すコードに昇華し展開することで杜の中の病院をつくった。
外来エリアの受付に、「新宿御苑のサクラ」や「神宮外苑のイチョウ」というコードを設け、それを杜の小径と見立てた中待合の壁面に展開することでブロックの領域を緩やかに示しながら退屈な待合空間に彩りを与えた。
スタッフエリアは東・西・南のエリアに分かれており、そのエリアのテーマカラーをそれぞれに設定し場の顕在化を高めた。
病棟階のスタッフエリアには、4層のフロアを貫く光庭が東西にひとつずつあり、病院のシンボルツリーであるケヤキとタイサンボクをそれぞれの光庭のリブコンクリートの凸面と手前のガラスの2層レイヤーのストライプが重なり、木漏れ日のきらめきを感じるようなグラフィックを表現し、
24時間稼働する病棟スタッフへの安らぎを与える空間演出をおこなった。

審査評

東京の信濃町という所は、山手線の中心にありながら、目の前に神宮外苑があり、明治記念館や東宮御所、さらには新宿御苑、代々木公園まで続き、驚くほど緑を目にすることができる場所である。この病院の「杜(もり)につつまれた空間」というコンセプトを反映し、およそ20種類の木々をグラフィカルに描き分けたデザインを見ることができる。建物空間全体において、色使いや、壁面を占めるグラフィックも美しいが、施設名称や番号など、情報とのコントラストも美しい。サインが案内・誘導という機能的範疇を超えて、空間そのものの居心地の良い環境をコントロールしているといえよう。(竹内 誠)