2010.02.12 関東地区 東京都港区/コトブキD.I.センター
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当日は受賞の森山百合香氏と、所属する株式会社ジーエータップ 代表取締役の定村俊満氏による3部構成のセミナーとなった。まず最初に定村氏が登壇。大賞受賞作を一作品づつ切れ味鋭い語り口でプレビューしSDA大賞を俯瞰した。「歩こうという仕組みを誘発するデザイン。」「参加を誘発する仕組み。」「祭りを作り出す仕組」。共通項は「スタイリングではなく”仕組み”作り」というフレーズである。「スタイリングは基本です。」そう言い切った氏は「その奥にあるアイディアやチャレンジそして”仕組み”が感じられる作品にポイントが集まったのでは」と、SDA大賞選考を振り返った。 続いて今年度受賞者の森山百合香氏が登壇。受賞作の原点について語り始めた。子供達が6年もの間通う学校だが、サインが記憶に残ることはあまりない。だからこそ愛着がもて、育まれていると感じるようなサインを目指した。当初はマイブロックを児童が進級する時に持ち歩き、新学年の最初の共同作業としてクラスのサイン作りを行い、団結心や教室/学校への愛着を生み出す端緒にしたかった。そしてメンテナンス上の課題からマイブロックが固定化されてしまったことをやや苦笑まじりに語る森山氏だが、プロジェクター投影される写真の多くからはサインに戯れる子供達の爛漫な笑顔と、思わず触れてみたくなるような工芸的なぬくもりが伝わってきてほほえましい。繰り返し壊す。パーツの組み換えによる変容を楽しむ。それが子供達の本能を刺激し愛着へと結びつける端緒となると言う。時間を忘れ積み木と戯れるわが子へ向けたまなざしの先に作品の原風景が存在する。日常の風景を大切にする思いが、サイン機能と人の本能とを結びつけ”成長”の感動を記憶化する仕組みを持ったサインを生み出したのだ。それはデザインという行為の本源を語る為の絶好の教材ともなる。 定村氏は講演の結びにデザインのもう一つの役割について大いに語った。 1:Marketing:(ニーズの充足) それは、ないものを機能的に保管する為に生み出されたデザインが、人、環境、その間にある様々な事情をうまく取り込む事によって、より本能的かつ直感的に使え、また愛着を持てるものへと高度化していく過程であった。UDデザインと同音異曲を奏でつつ、愛着と言う人の持つモノへのフェティッシュな恋情を良い意味で肯定していく理念でもあり、生活者の日常の機微に通じ、痒いところに手が届き、眼に入れても痛くない。まるで孫の手のごときデザインサービス実現への青写真でもある。 レポート:関東地区幹事 高橋賢治 |
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