JR北海道の駅整備に関するデザインの取り組みに対して

第50回日本サインデザイン特別賞・公益財団法人日本デザイン振興会会長賞

北海道旅客鉄道株式会社

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特別賞受賞理由

 JR北海道は、国鉄の分割・民営化後の鉄道会社で、唯一社内デザインを行う部門がある。  アート・デザイン企画室(当時:デザインリサーチ)は、国鉄時代(1985年)に「デザインの研究と開発・啓蒙、芸術・文化面での社会貢献」を目的に発足した。  当時より、駅サイン(時刻表、運賃表、案内図など)の制作、車両ヘッドマーク、入場券台紙、キャラクター、パンフレット、ポスター、パッケージ、POP、TVフリップ、グッズ開発まで行っている。  最近では、数々の賞を受賞した岩見沢駅、旭川駅舎のサインの配置計画からデザイン監修まで行っている。その中でサインの五言語表記に伴い、書体のサイズ見直しや調整を行い、自社作成の「サインシステムガイドライン」の策定と管理にあたっている。  整備後は、駅現場で若手社員を中心とした「ディスプレイ巡回・講習会」を行い、サインやディスプレイへの関心を高めるため、自社作成のテキストによる啓蒙活動を実施。また、きっぷなど商品PRの手法や広告・宣伝物とサインが共存する空間での調整を行い、公共の場で情報が氾濫しないように指導している。  常にお客様の立場にたった明確でわかりやすい情報提供と快適な駅空間を目指し、31年間活動している事。公共の場である駅における環境美化の推進。芸術に関する文化貢献。若手社員へのサインに関する認識の向上など、様々な活動を実施している事などが評価された。