東北復興見学ツアー行いました

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3.11から5年が経過しました。
東北集中復興期間も終わり、復興の道は次のステージに進もうとしています。
この節目の時期にあらためて東北復興見学ツアーを関東地区と合同で開催しました。関東からは6名、東北地区は7名の総勢13名による見学会となりました。

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初日は、「岩沼市の千年希望の丘」からのスタート。この広場は市の祈念公園としていち早く他都市に先駆けて整備に着手した施設です。公園内に点在する古墳のような丘は展望台であると同時に津波の際の避難場所として活用されます。これは現在太平洋沿岸の各地で進められている避難の丘の雛形となった施設です。その他津波によって流された住居跡等を伝承遺構として後世に伝える施設も整備されていました。当日はこの季節特有の強風の洗礼を受けつつも、岩沼市のご協力により丁寧なガイダンスを開催いただき施設を通して復興への思いを感じることができました。

午後は、女川町に移動し、建築家の坂茂氏が関わった「女川駅及び駅前商業施設」を見学しました。平日ということもあり、人手は多くありませんでしたが、ここでも女川町観光協会のご協力により震災からの経過を経験談も交えながらお話をいただきました。一行はその後南三陸町の「ホテル観洋」に移動し、恒例の知的な会話と笑いの絶えないSDA大宴会を開催しました。今回宿泊したホテル観洋も震災時には話題になった有名なホテルです。ご興味のある方は、一度調べてみてください。

2日目は、ホテル主催の南三陸町のバスツアーです。多くの悲劇を生んだ震災でしたが、その中でも特に印象深い施設の一つである防災対策庁舎を見学しました。周辺では盛土の整備がどんどん進む中で、ここだけは当時の記憶が切り取られた風景が残り、その対比が「震災は現実」だったことを思い知らせてくます。その後仙台駅に向かい、牛タン定食で見学会の締めくくりをしました。

東北震災復興ツアーは、これで3度目になります。少しづつ復興が形なってきました。しかし、その実本当に復興しているのかという疑問もあります。人の姿が感じられるまちづくりは始まったばかりです。現在まちづくりが進むにつれてあらたな問題点が出てくきている状況です。まだまだ終わりではなく、SDAとして何ができるのかと同時に、個人としても何ができるのかを考えていかなくてはならないとあらためて考えさせられました。

この場を借りて、岩沼市、女川町観光協会様、今回わざわざ東京から参加いただいた皆様に感謝申し上げます。

開催日:平成28年4月15,16日
参加者:東北地区7名、関東地区6名

レポート:東北地区 塩川和久

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