関東地区 第92回東京サロン「赤瀬達三氏セミナー」開催しました

パブリックとサインデザイン『してきたことと目指すこと』
平成26年12月5日(金) 17:00〜18:30


1205kanto01 1205kanto02 1205kanto03
1205kanto04 1205kanto05 1205kanto06

営団地下鉄のサインシステム計画や仙台市地下鉄の空間構成、横浜駅の顧問サイン整備など、交通機関におけるサインデザインの礎を築いてこられた赤瀬達三氏。 今年、長年に亘るサインデザインへの功績に対してSDA特別賞を受賞されました。その受賞を記念して「赤瀬達三氏サインデザインセミナー」が東洋美術学校にて行われました。

セミナーでは「してきたことと目指すこと」と題し、公共交通機関におけるサインの諸問題や、それらを解決する方法について実例を交えてご紹介いただきました。赤瀬氏によれば、地下鉄のわかりにくさの要因として「空間構成が見えにくいことにある」ということから、「建築自体をオープンなつくりにし、利用者にとって全体構造をわかりやすくすることで迷いにくい空間作りをする」という方法が提案されていました。また、横浜駅のコモンサイン整備においては、「皆が使う場所は、ひとつのサインシステムとして統一して整備すべき」との提言を行い、公共空間の情報デザインのあり方を示されていました。

セミナーの中では建築家 ケヴィン・リンチの”都市デザインの目的はイメージアビリテイ”という考え方を引用し、「都市の風景の役割の一つは人々に見られ、記憶され、楽しまれること。そのためには分かりやすさが決定的に重要」とのお話がありましたが、赤瀬氏が行ってきたパブリックデザインは、まさに施設利用者の目線から考えられた分かりやすいシステムであり、それらは現在のサインデザインの基本的な考え方として、今では多くのサインデザイナーが実践しています。

赤瀬氏が「してきたこと」の集大成として先日、書籍「サインシステム計画学 〜公共空間と記号の体系〜」が出版されました。書籍では、定量化しにくく、評価が曖昧になりがちな『サインデザイン』を、システムとしてわかりやすく紹介しています。
サインデザインの先駆者としてご活躍されてきた赤瀬氏の考え方はすでにスタンダードとして広く普及しておりますが、この書籍に記述されたシステムもまた、今後、多くのサインデザイナーの指針になっていくものと思われます。今回のセミナーは1時間半の長丁場でしたが、時が過ぎるのが早く感じられました。赤瀬先生にはこの場をお借りして深くお礼申し上げます。

参加者:80名
レポート:関東幹事会 藤井 将之


Posted in: